かつて東洋から西洋へと渡ったお茶は当初、珍重され 王侯貴族や貴婦人達によって 陶磁器や銀器等の茶道具と共に優雅なお茶会、サロン文化として花開いた後広く普及してゆきました。いつの時代も心のこもった紅茶のおもてなしは、もてなされた人の心に残り時を経て、忘れ難い思い出となってゆくでしょう。
そんな温かい、日本の茶の湯に通ずる ホスピタリティ(おもてなし精神)に 満ちた志を持って、開講以来毎回、生徒の皆様をお迎えしています。
NHK文化センター本社 ・
学校法人日本放送協会学園(NHK学園)講師
日本紅茶協会認定シニアティーインストラクター
石田佳子(裏千家茶道茶名「宗佳」)によって
(アシスタント:ジュニアティーインストラクター) 展開する、美しく
奥深い紅茶と食卓文化の世界をご案内します。
当講座では、後援機関や協賛会社の協力のもと
各国のプロトコール(国際儀礼)やマナー
正式なテーブルセッティングと共に
紅茶と食卓の知識と技術
学際的な学びをお伝えしています。
All about Tea (1935年)
Romance of Tea (1936年)
Book of Tea (1906年)等の貴重な茶と
ビートン夫人の家政書(1861年)の古書 →
Talking of TEA (1956年)という名著があります。 恩師や仲間と共に貴重な学びを得た、
この本の翻訳出版に際し、こんな風に書き残していました。
「ガーバス・ハックスレー」 ティーインストラクターとなって その名を何度口にしたか分からない。
偉大な著者が残したこの1冊の本と向かい合った4年半に、私達はどれ程多くの事を学んだでしょう
古い時代の著書であるが故に、興味深く読み進める中、理解しにくい部分では悩み、想像を巡ら
せるのも楽しいものでしたが、時代を超えて現代に通ずる不変の部分を追いつつ、再確認したり
幾つもの新しい発見をした時には、その都度大好きな紅茶について学び知る喜びを実感しました。
この本は、書かれている文章自体に留まること無く、更に広く深く学ぶべきことが有るということ
そしてそれを無限に広げていくことができるということを教えてくれたのです。
これからは、遠い時代に思いを馳せ、過去に遡る一方で、未来に於いて、時代の流れとともに
明らかにされていく面白さを、この本からずっと大切に学び取ってゆきたいと思います。
2004年4月 石田 佳子 ~『TEA ‘Talking of TEA’に学ぶ』あとがき(石田佳子分)~より
『TEA: Talking of TEAに学ぶ』日本紅茶協会発行, 2004年.
訳・編集・キーワード解説文執筆:G・ハックスレー研究会
日本紅茶協会特別研究会メンバーによって共同分担翻訳執筆。
更に、原書から重要な言葉を拾い挙げて研究、解説した文章や画像を
「キーワード解説文」として執筆、付加し、原書には無い貴重な資料となっている。
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